カード装置は高速性を追求した装置が主に開発されていたが,計算機の普及,オンライン処理の普及に伴い,中型汎用コンピュータFACOM 230-25/35用,衛星計算機用やデータ通信端末用に,小形で扱いやすいカード機器が要望されていた.富士通は,小形で低価格な万能カード機器として,カード読取機FACOM 567Kおよびカードせん孔機FACOM 687Kを1969年に完成した.これらの装置は以下の特徴を有した.
- (1)カード送りは縦方向で,連続読み/桁読み/スキップ送りの機能を有した
- (2)前面パネル方式を採用し,優れた操作性と使いやすさを実現
- (3)小形,軽量で低価格
カード読取機 FACOM 567K |
カードせん孔機 FACOM 687K |
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使用カード | 80欄標準カード | |
読取速度 | 100枚/分 | - |
さん孔速度 | - | 30枚/分 |
カード送り方式 | 縦方向ステップ送り | |
ホッパ/スタッカ 容量 | ホッパ:500枚,スタッカ:500枚 | |
電源電圧,電源周波数 | 単相AC 100V±10%,50Hz+1%-2% または60Hz +1%-2% | |
外形寸法W×D×H(mm) | 600×450×990 | |
重量 | 100kg | 120kg |