H-6488-1は,磁気ディスクボリュームのバックアップ用途としてのさらなる大容量化,高性能化に加え,持ち出しが容易なカートリッジ形磁気テープに対するセキュリティ強化のニーズを実現した装置で,1993年1月に日立製作所から出荷された.本装置は以下の特長を有する.
- (1) 大容量
- 36トラックヘッド双方向記録の実現,データ圧縮2機能の標準装備,さらにテープ長を2倍にした拡張カートリッジテープを使用可能とし,テープ1巻当たりの記憶容量は2.4〜4GBとなった.
- (2) 高性能
- 制御装置に8MB大容量データバッファを採用し,データ圧縮2機能を適用することにより,チャネルネックが解消され,データ転送能力が格段に向上した.
- (3) セキュリティの強化
- 日立独自の暗号方式によるデータ暗号機能を磁気テープ制御装置に持たせることで,データ圧縮効果を落とさず暗号化が可能である.
- (4) ACONARC(Advanced CONection ARChitecture)サポート
- 光ファイバーによりデータをシリアル転送するACONARCをサポートした.この機能によりCPUとの接続距離が最大9Kmまで延長され,最大論理パス数128パスまでの接続が可能となった.
上記機能は,既存のH-6486-1に対してもフィールドアップグレードキットとしてサポートされた.