【富士通】 F6473A磁気テープ装置

F6473Aは,IBM3480互換のテープ媒体を採用した富士通の高性能磁気テープ装置であり,1991年3月に出荷が開始された.同社には,IBM3480互換テープ媒体を採用した磁気テープ装置として,既にF6470磁気テープ装置(1987年9月出荷)があったが,F6473A磁気テープ装置は設置効率の改善を目指し,4台のテープドライブを1つの筐体に搭載することにより,2台のテープドライブを搭載するF6470に対して,30%の設置面積の削減を達成した.本装置は以下の特徴を有した.

(1)薄膜技術を利用した18トラック磁気ヘッドにより37,871バイト/インチの高記録密度を可能とし,カートリッジ当たり最大200メガバイトのデータ記録が可能
(2)従来のオープンリールテープ装置に対し2.4倍の3.0メガバイト毎秒の高速データ転送速度を実現 更に磁気テープ制御装置とチャネルの間は4.5メガバイト毎秒の転送が可能
(3)従来のオープンリールテープ装置F613に比べ,設置スペースは焼く1/5に大幅に削減
(4)チャネルからのデートを圧縮しテープ上に記録し,読み取り時に伸張して元データをチャネルに送る磁気テープ制御装置のデータ圧縮機能により,カートリッジ1巻当たり約400メガバイトのデータを記録可能.
F6473A磁気テープ装置 諸元
  F6473A
磁気テープ装置
(参考)
F6470
磁気テープ装置
(参考)
F613A
磁気テープ装置
出荷時期 1991年3月 1987年9月 1977年12月
テープ媒体 シングルリールカートリッジテープ
(1/2inch幅,長さ540フィート)
シングルリールカートリッジテープ
(1/2inch幅,長さ540フィート)
オープンリールテープ
(1/2inch幅,長さ2400フィート)
カートリッジ外形(mm) 110(W)×128(D)×26(H) 110(W)×128(D)×26(H) -
ドライブデッキ数(デッキ/台) FACOM6473A4:4
FACOM6473A2:2
2
記録密度(byte/inch) 37,871 37,871 6,250/1600
記録トラック数 18 18 9
記録方式 GCR GCR GCR/PE
データ転送速度(MB/s) 3.0 FACOM6470A:3.0
FACOM6470B:1.5
1.25/0.32
テープ走行速度(inch/s) 78.7 FACOM6470A:78.7
FACOM6470B:39.3
200
記憶容量(*1)(MB/ボリューム) 最大200
(データ圧縮時約400)
最大200
(データ圧縮時約400)
最大170/44
アクセス時間(ms) 25 25 1.0
リワインド時間(s) 40 55 45
アンロード時間(s) 7 7 7
複数媒体の自動装填 最大6巻収容の自動装填機能 最大6巻収容の自動装填機能 なし
*1: 32Kbyteのブロックサイズで記録した場合
 
F6473A磁気テープ装置(全体)F6473A磁気テープ装置(部分)