FACOM 6621A磁気ドラム装置は,富士通の大容量,高速転送を実現した磁気ドラム装置であり,1971年に完成した.また,本装置と同じ磁気ドラムを使用したFACOM 6622K,L磁気ドラム装置も同時期に完成した.FACOM 6621Aでは,4ビット並列データ転送方式を採用し,FACOM 6622K/Lに対し約4倍の1.2メガバイト毎秒の高速転送を実現した.
FACOM6621AおよびFACOM 6622Lでは,トラック数の増加と記録密度の向上により6メガバイトの大容量化を実現した.また,トラック(ヘッド)数の増加によりドラム回転体の全長が長くなり装置が大型化してしまうが,トラックピッチを従来の1/2にしたヘッドを新開発してドラム回転体の小型化を図った.
FACOM 6621A | FACOM 6622K | FACOM 6622L | (参考)FACOM 628R | ||
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完成時期 | 1971年 | 1969年 | |||
記憶容量(バイト) | 6,000,128 | 3,072,000 | 6,144,000 | 1,048,576 | |
平均アクセスタイム | 10 ms |
10 ms(50Hz)/ 8.4 ms(60Hz) |
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データ転送速度 | 1,200 KB/秒 | 312 KB/秒 | 225 KB/秒(50Hz)/269KB/秒(60Hz) | ||
ドラム | トラック数 | 1,024 | 512 | 1,024 | 256 |
回転数 | 3,000 rpm | 3,000 rpm(50Hz)/3,600 rpm(60Hz) | |||
回転体寸法 | 250φ×420 mm | 250φ×220 mm | |||
トラックピッチ | 0.3 mm | 0.6 mm | |||
主要接続システム | FACOM 230-45S/55,FACOM 230-60,FACOM 230-75 | FACOM 230-25/35 |