A-6511は日立製作所が1992年11月に発表した小型ディスクアレイサブシステムである.
ワークステーション用のファイルサーバや画像処理システムにおいては,高速大規模ネットワークの発達や,CPU性能の向上によってより大容量,高速転送かつ信頼性の高い外部記憶装置が求められており,こうした大容量・高性能・高信頼性のニーズに応えてA-6511は開発された.
A-6511は,小型磁気ディスク装置を複数台使用し並列に処理することで,大容量かつ高速のデータ転送を実現している.また,冗長データを自動生成不可した冗長ディスクを持ち,1台の磁気ディスクが故障してもユーザデータを失うことなく回復可能となった.
この装置は以下の特徴を持つ.
- (1)中,小型システム向け標準インタフェースであるSCSI-2を採用し,ホストとの接続を容易にしている.
- (2)小型ながら,最大34ギガバイト/装置の大容量ファイルが実現された.
- (3)6台のデータ磁気ディスクを1列とし,列内でディスクを並列使用し,最大10メガバイト/秒で連続データの高速リードライトが行え,画像処理などの高速データ処理に適している.
- (4)磁気ディスク列ごとに1台の冗長ディスクを持ち,万一1台のディスクが故障してもシステムの処理を止めることなく,継続してデータのリードライトができる.
- (5)磁気ディスク列ごとに1台持つ予備ディスク上に,障害ディスクのデータを復旧し,速やかに正常状態に復帰可能とし,ユーザデータの損失を防止している.
型名 | A-6511-17 | A-6511-34 |
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ホストインタフェース | SCSI-2 | |
サブシステム容量 | 17.2GB | 34.4GB |
ディスクドライブ | 2.87GBディスクドライブ | |
外形寸法(WxDxH)mm | 570x800x700 |