【日本電気】 DS450

1998年7月,日本電気よりWindows NTクラスタシステム(MSCS)」に対応し,高信頼性と大容量を低価格で実現した小型ディスクアレイ装置「DS450ディスクアレイ装置」が発表された.DS450は以下の特長を有していた.

(1) 小型領域での高信頼性実現
搭載するハードディスクが10台以下という小型ディスクアレイ装置の領域において,Windows NTクラスタリングシステムと連携するとともに,コントローラを始め,電源,ファン,ハードディスクなどの二重化を図っており,中大型機並の高い耐故障性と高信頼性を実現していた.
(2) 低価格化
ギガバイト(GB)あたりの単価を現行機に比べて34%低価格化していた.
(3) 小型で大容量
幅17.8cm高さ49.5cm奥行き60cm(デスクサイドモデル)とコンパクトサイズながら,9ギガバイトクラスのハードディスクを最大6台搭載可能であり,最大構成時には,35ギガバイトの記憶容量を実現していた.
(4) 高性能
ホストインタフェースへのUltra SCSI(Wide対応)の採用により,最大40メガバイト/秒の高速データ転送が可能であり,キャッシュ容量も128メガバイトまで拡張を可能としていた.
(5) 独自の高可用性技術を搭載
ハードディスクの一時的障害によるホストコンピュータへの応答の遅れを回避する機能を有しているため,一時的な障害に起因する性能低下を抑制することができた.
(6) 多彩な機能
以下の多彩な機能により,ユーザの選択に応じ,高信頼なディスクアレイ装置の運用・維持を容易に行うことができた.
  • RAID 0,1,5が選択可能
  • ハードディスクを予備として常時稼働可能な状態で用意するホットスペア機能のサポート
  • 停電発生時にライトキャッシュ内のデータを保護するバッテリーバックアップ機能(オプション)のサポート
  • 装置標準搭載のLCDパネルによる障害表示,および各種の設定
  • アレイ装置の障害検出・通知等の各種設定が可能な「管理ユーティリティRaidPlus+」を装備していた.

なお,通常のデスクサイドモデルに加えラックマウントモデルも用意し,ユーザのラックシステムへも容易に組み込むことが可能となっていた.


DS450磁気ディスク装置の諸元
項 目 仕  様
インタフェース Ultra SCSI(wide対応)(differential)
記憶容量(RAID5時) 最小構成時:約18GB(9GBクラスハードディスクを3台搭載時)
最大構成時:約35GB(9GBクラスハードディスクを5台搭載時)
ハードディスク搭載台数 最大6台
データ転送速度 最大40MB/S
LUN数 最大2(RAID5)
RAIDレベル RAID 0/1/5
データブロック長 512バイト/ブロック
二重化対応 コントローラ,電源,ファン,ハードディスクモジュール
ホットスワップ 可能(二重化対応部)
ホットスペア(ホットスタンバイ) 可能
キャッシュ/バッファメモリ 標準16MB/最大128MB
キャッシュ保護 バッテリーバックアップユニット(別売)による.
電源 AC100V〜240V,50/60Hz
ファン 3個
外形寸法 デスクサイド:
幅178mm×高さ495mm×奥行き600mm
ラックマウント:
幅480mm×高さ177mm×奥行き600mm
重量 デスクサイド:約38Kg,ラックマウント:約32Kg

  
DS450