【東芝】 MK-100F/MK-300F

東芝が1977年6月に量産・出荷を開始した,14インチ固定式磁気ディスク装置.平均アクセス時間は90ms,重さは30Kgである.記憶容量は,MK-100Fが12メガバイト,MK-300Fが36メガバイトである.

東芝の磁気ディスク装置は,それまでは記録媒体交換型(ディスクパック型)であったが,MK-100F/MK-300Fは,記録媒体の交換ができない固定式磁気ディスク装置である.固定式にした事により,装置小型化が可能となるとともに,予防保守が不要となり,信頼性も向上し,当時のオフィスコンピュータにも組み込み型として採用された.また標準の19インチラックにも装着できるサイズなので,ミニコンなどにも採用され始めた.わが国最初の日本語ワードプロセッサとして東芝が開発したJW-10にも,組み込み型として採用された.本装置が,その後の東芝の磁気ディスク装置の基礎となった.


  
MK-100Fの筐体内部