H-8564ディスク駆動装置は,日立メインフレームHITAC 8000シリーズ用の磁気ディスク装置として初めての自社開発製品であった.記録媒体には14インチ塗布形円板6枚にてディスクパックの構造を採用した.最上部/最下部の円板は片面を使用し,磁気ヘッドは10本搭載した.
またディスクの回転位置検出には,最下部の下に付加したアルミ円板に切り欠きを設け磁気トランスデューサにて検出し,トラックの先頭を示すインデックス/トラックの区切りを示すセクタ等を検出した.アクチュエータの駆動には,油圧機構を用いオープン制御での位置決めを行なった.
記録変調方式はダブル周波数を用いたFM方式を採用し,クロックビット/データビットを交互に配置しデータビット位置での磁化反転有無により”1”ないし”0”の判別を行なっていた.
本装置はIBM2311ディスク装置と媒体互換性を持ち,ディスクパックの相互付け替えが可能であった.
完成時期 | 1967年6月 |
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装置当り記憶容量 | 7.25 MB |
スピンドル当り記憶容量 | 7.25 MB |
BPI | 1,100BPI |
TPI | 100TPI |
面記録密度 | 0.11 Mbit/inch² |
円板サイズ/枚数 | 14 inch/6枚 |
ヘッドタイプ/アクチュエータ当り本数 | 重荷重インダクティブ/10本 |
平均アクセス時間 | 75ms |
ディスク回転数 | 2,400rpm |
データ転送速度 | 156KB/s |