FM TOWNS II モデルSNは,教育分野向けノートパソコンとして,1995年2月に富士通から発表(発売)された.
本格的な情報化時代の到来に向けて,平成6年(1994年)から平成11年(1999年)にかけて文部省・自治省(いずれも当時名称)の主導により小学校,中学校,高等学校へのパソコン設置が計画的に進められるなど,教育分野での需要が活性化していた.また,その利用方法も普通教室や理科室に持ち込んでの利用や様々な視聴覚機器・実験器具と接続しての利用など多様化するとともに,パソコン教室では1人1台の利用環境で場所を取らないパソコンが求められるなど,従来のデスクトップ型機では応えられないニーズも出てきていた.
FM TOWNS II モデルSNはそのようなニーズに応えるためにマルチメディアパソコンFM TOWNSの特性を活かして開発された.本機種は以下の特徴を持つ.
- 携帯性に優れたノート型パソコン.
- 設置時の高さ・面積を縮小し,先生と生徒の間を妨げないように配慮.
- 広視野角の10.4型カラーTFT液晶(26万色)により,グループ学習や先生の指導など複数人数での使用にも配慮.
- テレビ受像機への接続のためのSビデオ/NTSC出力機能を搭載し,教室のテレビで教材定時やプレゼンテーションが可能.
- RS232Cやセントロニクス等の各種通信インタフェースに計測センサーを接続すれば,理科実験の計測機器として活用可能.
- Towns-OSやWindows3.1の搭載により,豊富な教育用ソフトウェアを利用可能.
型名 | FMTWSN34J |
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発表時期 | 1995年2月 |
CPU | i486DX2 66MHz |
メモリ | 4 MB(最大36 MB) |
HDD | 340 MB |
FDD | 3.5インチ3モード(*1)×1 |
光学ドライブ | CD-ROMドライブ(倍速)×1 |
外寸 | 340(W), 340(D), 77.5(H)mm |
重量 | 約5 kg |
消費電力 | 100 W |
OS | TownsシステムソフトウェアV2.1 |
その他 | ・ 映像端子 RGB出力: 15ピンアナログRBG テレビ出力: Sビデオ端子×1,NTSC端子×1 |
- (*1) 3モード: 3つの容量(720KB, 1.2MB, 1.44MB)に応じたフォーマット形式を扱える.