【NTT】 DIPS-105-01/02OS

電電公社(現NTT)のDIPSのタイムシェアリングシステム(TSS:Time Sharing System)用オペレーティングシステム(OS)としては,103-10系OSが1973年12月から商用に供されていた.その後,加入者数増加に伴うセンタ数増加とネットワーク化,利用者個々の計算機資源の使用量増大,ソフトウェア流通(文献検索,利用者間サービス)等の新分野への拡充等の環境条件の変化により機能拡充の必要性が高まってきた.

そのような背景からTSS用OSのバージョンアップ版として105OSの研究が開始され,計算機間通信機能,多重メッセージ制御,通信処理制御装置サポート等の科学技術計算サービス(DEMOS-E 1972年11月サービス開始)向けの新機能をサポートした105-01OSが実用化された.

105-01OSの改版である105-02OSは,ファイルの大規模化に対する対処,計算機間通信機能拡充,多重メッセージ制御機能拡充,ソフトウェア流通支援用ユーティリティ,無手順端末等の機能拡充が行われた.105-02OSは,1976年より開発が始められ,1978年に実用化が完了し,1980年終わり頃まで利用された.