【日本電気】 ACOS-2/MP


ACOS-2/MP(Millennium Processor)は, 日本電気の小型汎用機用オペレーティングシステムであり, 2000年5月に発表され,7月から出荷された.
本オペレーティングシステムは,CPUに米インテル社製のプロセッサを採用したパラレルACOS i-PX7300シリーズ上で動作する.また、インターネット時代に対応する基幹システム とするために「ACOS−2/iPackage」製品群を提供し,システム全体として,オープンシステムとのシームレスな連携,インターネット対応,システム基盤機能の強化を実現している.
主な機能についての特長は以下の通りである.

1.オープンシステムとのシームレスな連携
基幹システムのデータ資産,業務プログラム資産をオープンシステムと連携して活用す るための機能をサポートしている.
(1)ファイル連携
ACOS−2基幹データ(標準ファイル)とオープン環境のWindowsデータとの相互活用を実現するために,以下の機能を提供している.
  • Windows上からACOS-2ファイルを入出力するAPI(Application Programming Interface)の提供(「OLF/FL−RS」)
  • ACOS-2上の基幹業務プログラムを変更することなくWindowsファイルへのアクセスを可能とする機能(「OLF/FL−RC」)
(2)DB連携
データベース(RIQSII)のデータ活用のためには以下の機能がある.
  • Windows上からRIQSIIをアクセスするためのAPIの提供.具体的にはC言語API,COM準拠API,ODBCインターフェース,Javaインターフェース,COBOL85インターフェースなど(「PC-RDBサーバ」)
  • 基幹データベースからの抽出,データ転送,オープンデータベース(OracleDatabaseなど)への格納を1ステップで実現する機能(「OLF/DB-EX」)
(3)ジョブ連携
業務プログラムの活用には以下の機能がある.
  • ACOS-2上とWindows上の業務プログラムの実行制御の連携機能
    (「OLF/JB-SV」,「OLF/JB-CL」)
  • NQS(Network Queuing System)を利用してのジョブ投入/状態監視/実効制御
2.インターネット対応
基幹業務とインターネットビジネス環境を融合するために次のような機能をサポートしている.
(1)Web連携
Webブラウザやiモード端末を使用しての基幹業務を実現することができ,端末毎の専用ソフトの不要化,運用費用の削減等の効果が得られる.具体的には以下.
  • ACOS-2業務のWebブラウザからの実行(「ETOSWEB SERVER」)
  • 基幹DBをWeb環境からアスセスする業務の構築
    (「WEBharmo/RDB」)
  • iモード端末を利用した基幹業務の構築(「ETOSJX for iモード」)
(2)Mail連携
ACOS−2上の業務プログラムからのEメール送信やEメール受信をトリガとした業務プログラム起動を実現し,Eメールを機軸とした業務構築を可能としている.(「UXNET/ML」)

(3)基盤機能の強化
基幹業務の実行環境に対する強化として,PWSSユーザ数やオンライン端末数の拡大を行うとともに,基幹システム利用時のセキュリティ強化も行っている.従来からの管理機能に加え,不正アクセスの監視,使用状況の管理,クライアント使用パスワードの暗号化による情報漏洩防止を実現している.(「PWSS/SC」)
また,開発環境として従来のDDA機能を継承発展させたWindows環境での開発 ツールを提供している.(「CASEWORLD/PE」)


ACOS-2/iPackage製品群

ACOS-2/iPackage製品群


 
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