Qシリーズは,従来,データ処理だけだったオフコンの世界にイメージ処理機能やネットワーク機能を始めとする各種の特長を備え,OA(Office Automation)の中核コンピュータを目指し,シリーズ名称を「トータルOAプロセッサ」とした.このシリーズのソフトウェアの特長は次のようなものであった.
- (1)シングルアーキテクチャ:
- 上位から下位まで,どのシステムでも同じ機能をサポートし利用者から見るとシリーズ内のどのシステムも同じ操作で使える
- (2)イメージ処理機能:
- 専用スキャナを使った簡易形から,光ディスク,専用プロセッサを駆使した本格的イメージ処理まで幅広いイメージ処理システム構築を可能とした.
- OAEDIDOR:A4サイズの画面を一度に表示できる17型ディスプレイによる複合文書処理サブシステム
- OAFILING:イメージ情報の登録・検索が行える電子ファイリングサブシステム
- (3)OA機能:
- エンドユーザがプログラミングなしに業務処理を実現できる,OAサブシステムとして日本語文書処理機能(OAJES),作表計算処理機能(OACALC),グラフ処理機能(OAGRAPH),作図処理機能(OADRAW)を提供
- (4) ネットワーク機能:
- JCA,BSC,全銀協,CAFIS/DRESS手順および各種エミュレータ(SNA3270など)を備え各種VANやコンピュータネットワーク接続を容易にした.さらに,DPシリーズで完成した「DPNET」を移植し,複合分散ネットワークシステム「TOPNET」として提供し,柔軟な分散ネットワークシステム構築を可能とした.