【三菱電機】 MELCOM EX900シリーズ

日本IBMとの汎用機事業分野の業務提携に基づき,日本IBMからOEM供給を受けて1991年4月に発表された三菱電機の新汎用コンピュータシリーズで,MELCOM EX800シリーズの上位シリーズにあたる.オペレーティングシステムは,MELCOM EX800のオペレーティングシステムGOS/EAを搭載してソフトウェアの継承性を確保するとともに,IBM社のMVS/ESAも提供した.

EX900は,アップグレード可能な6モデルからなり,4.5倍の性能レンジを持っていた.記憶容量は最大1ギガバイトで,IMPL時に主記憶装置と拡張記憶装置に分割して使用することができた.また,多重論理分割機能により,1台のプロセッサを最大7つの論理プロセッサに分割し,それぞれで異なるシステムを動作させることが可能であった.入出力システムは,光ファイバ技術を用いたシリアルチャネルで,伝送速度は,従来の並列チャンネルの3メガバイト/秒に比べ,10メガバイト/秒と高速化された.

EX900プロセッサの仕様
機種 900/190 900/210 900/260 900/320 900/440 900/480
基本処理装置数 1 1 1 1 2 2
記憶容量(MB) 64〜512 64〜1024 64〜1024 64〜1024 128〜1024 128〜1024
  主記憶(MB) 32〜128 32〜256 32〜256 32〜256 32〜256 32〜256
拡張記憶(MB) 0〜480 0〜992 0〜992 0〜992 0〜992 0〜992
チャネル(本) 32 48 48 48 48 48
  並列チャネル(本) 8〜24 8〜48 12〜48 12〜48 12〜48 12〜48
シリアルチャネル(本) 0〜20 0〜36 0〜36 0〜36 0〜36 0〜36
ベクトル機構 1 1 1 1 2 2

  
MELCOM EX900シリーズ