DIPS-11/5Eシリーズ用通信制御処理装置CCP-IE,CCP-IIEの後継機として,1988年度から開発が開始されたDIPS-11/5EXシリーズの一環で,通信制御処理装置CCP-IEX,CCP-IIEXがNTT研究所において開発された.本体系装置の完成(1990年度から1901年度)に引き続いて1992年3月に試作を完了した.
主な特徴は,(1)既存のCCP-IE/IIE上で走行する膨大なプログラム資産を流用可能とするとともに,回線アダプタ(LA)の活線挿抜を実現しオンライン運転中の回線増設・変更を可能としたこと,(2)適用領域の拡大のため新たな速度メニューとしてハイスーパディジタル専用線サービス,およびEthernet-LAN(10メガビット/秒)を加え,INSネット等の他種回線との混在収容を実現,(3)プロトコル処理を行うCCU(CommunicationControl Unit)筐体とLAを搭載するLUT(Linc Unit)筐体間を高速光シリアル転送で接続し,CCU-LUT間を約2km分離することを可能にし,LUTを交換機室に設置することが可能となり,回線ケーブル配線コストを削減できるほか,現用装置と予備装置で構成するCCPサブシステム群を同一フロアに設置する必要がなくなり,CCP配置の自由度を拡大したことである(DIPS通信制御処理装置の主要諸元) .
装置種別 | CCP-IIE | CCP-IE | CCP-IIEX | CCP-IEX |
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開発時期 | 1984年 | 1986年 | 1992年 | 1992年 |
ホスト計算機接続 | PCIループ |
チャネル (インタロック,DSF) |
PCIループ |
チャネル (インタロック,DSF) |
収容回線種別 |
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|
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同左 |
最大収容回線数 4800BIT/S INSネット64 INSネット1500 |
256 48 8 |
128 24 4 |
1024 256 32 |
256 64 8 |
電源条件 | AC200V 3相 | 同左 | AC200V 3相 | AC100V単相 |
(注)収容回線種別のアンダーラインは,CCP-IIEとの相違個所である.