富士通の中型FACOM M-100シリーズの改良シリーズ.1980年代を指向した中型汎用コンピュータ4機種(FACOMM-130F,M-140F,M-150F,M-160F)が1979年4月に発表された.これらFACOM M-100シリーズFモデルでは,同時に発表された日本語情報システムJEFがサポートされ,日本語がアルファベット・カナ文字・数字と同様に容易に扱えるようになった.また,主記憶装置に最先端の64KビットMOSメモリを全面採用,論理素子に6,000および1,500ゲートのMOSLSIを採用するなど,最新技術を先取りし,高いコストパフォーマンスを実現した.このほか,従来のコストパフォーマンス至上の考え方を軌道修正し,コストパフォーマンスの追及に加え,エンドユーザーが直接システムを使いこなせるように,使いやすさの現実が追求された.具体的には,自動電源投入・切断,自動IPL機能などシステム運用を自動化する機能が提供された.
1980年10月には,最上位機種FACOM M-170Fが発表された.本機は,1981年2月に1,000号機を出荷.同社のベストセラー機種となった.
機種名 | M-130F | M-140F | M-150F | M-160F | M-170F | |
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発表時期 | 1979年4月 | 1980年10月 | ||||
CPU | 数 | 1 | 1/2 | |||
主要素子 |
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100ゲート/チップECL LSI | ||||
バッファストレジ 容量 |
- | 8KB/CPU | ||||
記憶装置 | 記憶素子 | N-MOS ICメモリ (64Kビット/チップ) | ||||
サイクルタイム | 720ns/4B | 630ns/4B | 480ns/4B | 480ns/4B | 354ns/8B | |
記憶容量 | 512KB〜1MB | 512KB〜2MB | 1〜4MB | 1〜6MB | 単一CPU 4〜12MB | |
マルチCPU 8〜16MB | ||||||
チェック機能 | ECC (1ビットエラー自動訂正,2ビットエラー自動検出) | |||||
最大搭載チャネル数 | 4 | 6 | 8 | 8 | 12 |