【日立】 HITAC 8800,8700

汎用機HITAC 8000シリーズの上位機.1970年にHITAC 8700が,翌年HITAC 8800が発表された.

1967年,超高性能電子計算機開発の国家プロジェクトが発足し,日立製作所がその中心的役割を委託された.このプロジェクトは国産技術の粋を集めたものとして,科学ミックス(ギブソンミックス)が200ないし300nsと,国産では当時の最高,世界でもトップレベルの性能を持っており,学会,官界,業界あげての支援,協力と関係者の総力を傾注し,6年の歳月をかけて1972年8月に完成した.(1)国産初の32ビット仮想アドレス方式,(2)主記憶共有マルチプロセッサとバッファ記憶方式,(3)1個でIC 10個分の働きをするLSI,(4)高密度実装技術,(5)パイプライン制御方式,等の技術成果を活かし,性能を改良して商用化を図ったのがHITAC 8800/8700である.

HITAC 8800は,HITAC 8000シリーズの最上位機として,大学の大型計算センターや国立研究所などで各種の科学技術計算に用いられた.HITAC 8700は,HITAC 8800に次ぐ大型機として,大規模なオンラインシステムや大量のバッチ処理,多数の使用者が同時に利用するタイムシェアリング・システムなど幅広い用途に使用された.


 
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