OKI station 7300モデル30は,インテル社の64ビットアーキテクチャのRISCプロセッサ(i860 40MHz)をベースとしたデスクトップ型高性能ワークステーションである.処理能力が高く,価格性能比に優れているとともに,優れたグラフィック処理能力を持つ.結果,45MIPSという超高速処理能力,5万ポリゴン/秒のグラフィック性能を保有し,ビジネスユーザだけでなくエンジニアリング分野でも威力を発揮するよう設計されている.また,i860の標準化を図っているMASS860によって規定されたABI規格に適合しているため,多数のサードパーティソフトベンダから提供されるソフトウエアの利用が可能となっている.そして,1991年10月にはディスクサイドワークステーションとしてモデル75を発表している.
OKI station 7300モデル30の主な特徴を次に示す.
- (1)高速処理能力
- 64ビットアーキテクチャを持つ40MHzRISCプロセッサを採用し,整数演算機構とともに浮動小数点演算,グラフィック演算機構の並列動作を可能にし,高速処理能力を実現
- (2)システムの拡張性
- I/Oバスとして業界標準のEISAバスを採用しているため,各種インタフェースボードを取り込むことが可能であり,システムの拡張性に富む.
- (3)豊富なインタフェース
- RS232Cを2ポート,セントロニクス,SCSI,LANを標準装備.
- (4)標準OSの採用
- OSにSystem5とBSD版を統合したUNIXの最新版SVR4を採用し,業界標準規格をフルサポート
- (5)ユーザインタフェース
- XウインドウベースとしたOPEN LOOKを採用しただけでなくOSF/Motifを採用し,アプリケーションのポータビリティを確保するとともにフレンドリな操作環境を提供
- (6)日本語サポート
- OSだけでなくプログラミング言語等,多くのソフトウエアで日本語が標準機能として使用可能
1991年10月には,モデル30の上位モデルモデル75が発表された.モデル75は5万ポリゴン/秒という強力なグラフィック性能と,5.2ギガバイトという大容量ファイルを実現している.
また,1996年10月にミッドレンジクラスのデスクトップワークステーションOKITAC 9000 BシリーズとOKITAC 9000 Cシリーズを発表している.これらはHP社のOEM製品であり,CPUにPA-7300LC(132MHz〜160MHz)を採用している.
OKI station 7300モデル30 | OKI station 7300モデル75 | |
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CPU | i80860 40MHz |
i80860 40MHz |
メモリー | 8MB〜64MB | 16MB〜64MB |
ハードディスク | 200MBまたは400MB | 200MBから5.2GB |
OS | UNIX System V リリース4.0(日本語対応版) | OKI UX |