【日立】 2050G

日立エンジニアリングワークステーション2050Gシリーズは,CAD/CAM/CAEをはじめ,技術者向け合理化ツールとして,また優れたグラフィック能力によりさまざまな分野で使用するために開発した.

高性能32ビットマイクロコンピュータおよび浮動小数点コ・プロセッサの他,グラフィックプロセッサとして2次元用プロセッサを標準装備し,専用カスタムLSIの採用により,デスクサイドの小型システム筐体に格納した.

また,3次元グラフィックプロセッサを付加することにより,2050G,2050G/EXでは約60Kベクトル/秒の高速表示を実現.2050G/ETではグラフィック処理のためにRISCプロセッサの採用により,2050Gと比べて2次元グラフィック表示性能は約3倍,3次元グラフィック表示性能は約4倍,スムーズシューディング性能は約5倍と,特に高速3次元CAD,コンピュータグラフィクスなどに威力を発揮した.

OSはUNIXベースのものにマルチウィンドウ,かな漢字変換,マルチセション(通信管理)を加え,ビジュアルシェル,文章データベース,レコード型ファイル管理のミドルソフトウェアに,OAソフト,通信ソフト,プログラム開発ツール等アプリケーションソフトウェアをサポートした.

2050Gシリーズの仕様
  2050G/ET 2050G/EX 2050G
プロセッサ 68030(33MHz) 68020(20MHz)
数値演算プロセッサ 68882(33MHz) 68881(20MHz)
キャッシュメモリ 64KB
メモリ容量 8〜64MB 4〜16MB
フロッピーディスク 3.5インチ1台
ハードディスク 298MB〜3.3GB 298MB〜2.9GB 146MB〜2.9GB
ディスプレイ 15/20/26インチカラー
256色(オプションで1,670万色)  
1,280×1,024ピクセル
完成時期 1989年 1988年

  
日立エンジニアリングワークステーション2050G(左から2050G, 2050G/EX, 2050G/ET)