エンジニアリング・オートメーションとオフィスオートメーションとの融合を実現する図形,文章,イメージ,音声等のマルチメディアを扱うことのできる統合ソフトウェアを搭載した三菱電機のエンジニアリングワークステーションで,1986年に,ME1200とME1500の2モデルが発表された.
プロセッサにはMC68020(16MHz)と,FPPとしてMC68881を搭載し,2メガバイトまたは4メガバイトの主メモリ,40メガバイトまたは70メガバイトの固定ディスクを標準装備したワークステーションである.OSにはUNIX System Vを採用し,大容量ディスク,20インチ高解像度カラービットマップディスプレイ(1280×1024ドット)によるマルチウィンドウ環境を提供し,さらに,グラフィックライブラリGKSのサポートと,ハードウェアによる高速描画機構,高速イメージ処理機構を装備している.これらにより,図形,文章,イメージ,音声を含んだマルチメディア文書の作成・編集・印刷機能,高性能なCAD開発環境,LANによる分散システムなど,科学技術分野の専門家に生産性の良い環境を提供している.
1987年には,これをデスクトップに置くことができるようにコンパクト化したME1100およびME1300を発表した.これらのモデルのモニタは,16インチカラーまたは17インチモノクロを使用している.