【日立】 2050,2020

1985年9月,日立製作所はOAの中核となるワークステーションとして,日立クリエイティブワークステーション2050およびその普及型である日立パーソナルワークステーション2020を市場に投入した.

2050は,従来の端末装置と高機能パソコンの機能を統合し,今後のOAの中核となる,創造的な業務分野にも適用できるワークステーションとして開発された.高速16ビットマイクロコンピュータ68010を採用し,大容量メモリ,MOS-LSI化による高信頼性,大容量,高速アクセスハードディスク,さらに高解像度ビットマップディスプレイと新開発のビットマッププロセッサ,数値演算プロセッサを搭載し,文字・図形・画像を高速処理できる.

2050のソフトウェアはUNIXをベースにマルチウィンドウ機能,日本語処理機能を加えたHI-UXをOSとして開発,採用し,複数情報を参照しながらの並行処理を可能にした.また,画面上のアイコンとコマンドメニューをマウスで指示する分かりやすいマンマシンインタフェース,さらにディスプレイはフリッカーレス,反射防止処理(ノングレア処理),上方向15°チルト,下方向5°,左右60°スウィーベル機構を有しエルゴノミクスに対応した.

2020は,2050の普及型として開発された.高性能のマイクロコンピュータ80286を採用し,大容量メモリ,LSI化による高信頼性,大容量,高速アクセスハードディスク,さらに高速図形処理プロセサーを採用したハードウェアを持つ.

また,MS-DOSを組み込み,マルチタスク機能を実現するOSであるHI-MOSにより,OAソフトによるパーソナル処理はもとより,強力なネットワーク機能を搭載する.

さらに,ディスプレイはフリッカーレス,反射防止処理(ノングレア処理),上方向15°チルト,下方向5°,左右60°スウィーベル機構を有しエルゴノミクスに対応する.

2020モデルLはラップトップ型ワークステーションで,グラフィック画面サイズ,文字フォントは2020と同一,操作性を含めて2020との互換性を保持する.

2050,2020の仕様
  2050 2020 2020モデルE 2020モデルL
プロセッサ 68010 80286 80286 80286
メモリ容量 2〜4MB 1MB 1〜4MB 2MB
フロッピーディスク 3.5インチ1台 5.25インチ
1〜2台
5.25インチ
1〜2台
3.5インチ1台
ハードディスク 40/65MB 10/20/40MB 20/40MB 20/40MB
ディスプレイ 15/20インチ
カラー
12/15インチ
モノクロ/カラー
15/20インチ
モノクロ/カラー
バックライト型液晶ディスプレイ
発表時期 1985年9月 1987年8月 1989年8月

日立クリエイティブワークステーション2050日立パーソナルワークステーション2020日立パーソナルワークステーション2020 モデルL