1991年に発売されたパーソナルワープロで，統合型表計算ソフト Lotus 1-2-3 R2.2Jを標準装備し，パソコンと同じ表計算業務と高度なワープロ業務を行うことができた．Lotus 1-2-3は，PCのOSとして当時の日本では一番使用されていたMS-DOS上で最も普及していたソフトであった．ワープロソフトの進化と普及によって，ワープロのマーケットを侵食していたPCへの対抗として，ワープロ専用機でパソコンの代表的ソフトを利用可能にする必要があった．最初にLotus 1-2-3を装備した東芝のワープロが，このRupo JW98UPであった．
Lotus 1-2-3のソフトウェアはフロッピディスクで提供され，JW90UPには，ワンタッチで立ち上げるための専用キーや数字入力をスピーディに行うためのテンキーが標準装備された．
Lotus 1-2-3のデータとRupo文書の間には相互変換機能が提供された．これにより，Lotus 1-2-3のデータをRupo文書に変換してレイアウト編集をしたり，あるいは，Rupo文書の全部／一部をLotus 1-2-3のデータに変換したりすることができ，Rupoで入力したデータとLotus 1-2-3の表計算処理を自由に組み合わせることが可能となった．
ワープロ機能としては，48,000文字までの文書を作成・編集できる長文書編集機能を実現し，従来機種の3倍の文書の取り扱いが可能となった．また，従来機種比較で20%大きくなったバックライト付白液晶ディスプレイを採用したので，見やすさが改善された．
| 外形寸法等 | 幅365×奥行395×厚さ93mm，6.0kg |
|---|---|
| 電源 | AC100V 50/60Hz 0.6A |
| キーボード | テンキーボード標準装備 |
| 表示装置 | バックライト付白液晶 |
40字×20行（80字×38行：1/2縮小表示） |
|
| 入力方式 | 全文まるごと変換（最大60文字） |
| 変換 | 変換単語数 150,000語（基本単語 78,000語） AI変換 400,000例 |
| 新語登録 | 2,000語 |
| 文書容量 | 長文書 48,000文字，通常文書 16,000文字 |
| 印刷機能 | アウトライン明朝体（アウトラインゴシック体，毛筆体，教科書体の各ROMはオプション提供） |
| Lotus 1-2-3 | 標準装備 |
| その他機能 | MS-DOSテキスト変換，パーソナルデータベース |
