【日本電気】 PC-100

PC-100は,1983年10月,マウスを使ったグラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)を持ち,日本電気として最初にMS-DOSを標準OSとして採用した,先進的なPCとして登場した.
PC-100は,このような先進性ゆえに,発売当初はサードパーティ製の市販アプリケーションが普及しておらず,表計算やワープロなどのアプリケーションが最初から添付されていた.その1つが,後に日本語ワープロソフト「一太郎」を作ったジャストシステム社による,「JS-WORD」であった.マウスで編集ができるワープロソフトは当時としては画期的なものであった.
同時代のヒットシリーズであった日本電気の「PC-9800シリーズ」用のアプリケーションが使えないため,商業的には決して大成功とはいえなかったが,マウスを使ったGUIや,縦にも横にも使える高解像度ディスプレイなどは,きわめて先進的で,後のパソコンのトレンドを先取りした内容であった.

CPU μPD8086-2(Intel 8086互換)7MHz
ROM 32KB標準装備
メインRAM 128KB標準装備
VRAM 128KB標準装備
画像出力 ディスプレイ横置き時:
テキスト(英数カナ表示):80文字×25行,90文字×25行,90文字×32行,120文字×64行
テキスト(日本語表示):80文字×25行,90文字×25行
グラフィック:720×512ドット(VRAM空間上は1,024×1,024ドット)
ディスプレイ縦置き時:
テキスト(英数カナ表示):64文字×45行,85文字×45行,85文字×90行
テキスト(日本語表示):64文字×45行
グラフィック:512×720ドット(VRAM空間上は1,024×1,024ドット)
画面表示色:
model 10,20:モノクロ(カラーボード搭載時:512色中16色指定)
model 30:カラー(512色中16色指定)


  
PC-100