【パナソニック】CF-25

 CF-25は1996年9月に開発された.当時日本でのノートパソコンは,まだ高価なオフィス機器のイメージが強かったが,欧米ではオフィス以外での現場作業(フィールドワーク)へのIT投資が積極的かつ戦略的に行われており,環境の悪い現場で使われるパソコンは,なによりも頑丈さが必要とされていた.通常のパソコンでは故障が多くその修理コストは多大なものになっていたため,「現場で『道具』として働けるPC」,「壊れないPC」を目指した頑丈パソコンの商品企画が行われた.長期間にわたる落下実験や振動試験などを繰り返した結果,頑丈なパソコン「タフブック」の第1号機 CF-25が完成し,MIL規格もクリアした.アメリカ各州の警察にも採用され,海外では「TOUGHBOOK」の名で知られていたが,国内では当初「PRONOTE FG」の名で発表された.
 タフブックCF25は下記の特徴を持つ.

  • (1)耐衝撃,耐振動,防塵,防滴など悪環境に耐える設計が行われており,80cmからの落下実験など,MIL規格の基準をクリアしている.
  • (2)パソコンとしてもPentium(100MHz),10.4型TFT画面,HDD840メガバイト,Windows 95(正規版)を搭載して,十分な性能を持つ.

 1998年にはAR(Anti-Reflection)処理タッチパネルを搭載したモデルCF-27を発表した.また,一回り小さなコンパクトモデルや,オフィスユースのセミ頑丈モデル(海外仕様からスタートしたオフィス向けのセミ頑丈モデルや,国内向けのプリンタ内蔵型なども生まれ,ラインアップを広げた.


  
タフブック CF-25