if800シリーズの上位機種として1986年に発表されたif800RXシリーズは,1つのボードに3種類のモデムを搭載したマルチメディアカード(多重複合モデム)を使うことによって,パソコン通信,キャプテンシステムなどのネットワークに接続できることが特徴で,通信機能が強化されたものであった.
さらに,統合ソフトウェアとしてBIGを標準装備した.この統合ソフトウェアBIGは,当時ばらばらに提供されていたワープロソフトウェアや表計算ソフトウェア,グラフィックソフトウェアをリレーショナルデータベースとして中心に据えて,データの統合と操作の統合を図った,先端かつ新しい概念のソフトウェアであった.
また,1メガバイトの主記憶装置, 80386を搭載したパソコンの高速・大容量化が進められ,1988年7月にif800EXシリーズを発表された.同機はM秒-DOSでアプリケーションプログラムを3つまで同時に実行できるマルチタスク処理が可能なVMモニタ(Virtual Machine Monitor)を搭載した32ビットパソコンであった.
if800RX モデル110F,110H |
if800RX モデル120F,120H |
if800EX モデル110F,110H |
if800EX モデル120F,120H |
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発表時期 | 1986年5月 | 1988年7月 | ||
CPU | 80286(16bit,8MHz) | 80386(32 bit,16MHz) | ||
OS | MS-DOS | MS-DOS(国内初マルチタスク化VM搭載) | ||
メモリ | ROM16KB RAM1〜2MB(最大) | ROM32KB RAM4〜20MB(最大) | ||
表示部 | 720×512(カラー/モノクロ) | 1148×754(カラー/モノクロ) | 720×512(カラー/モノクロ) | 1148×754(カラー) |
漢字表示15×16ドット | 漢字表示24×24ドット | 漢字表示15×16ドット | 漢字表示24×24ドット | |
内蔵フレキシブルディスク | 5インチFDD(1MB)×2 | 5インチFDD(1MB)×2 | ||
固定ディスク | 5インチHDD(20MB)×1 | 3.5インチHDD(40MB)×1 | ||
インタフェース | RS232C準拠,セントロニクス準拠 | |||
拡張スロットル | RS232C,セントロニクス,高速セントロニクス,IEEE488,AD/DAコンバータ,SDLCカード,ユニバーサルカード,2400bps通信カード,マルチメディアカード(キャプテン,JUST-PC対応他)他 | RS232C,セントロニクス,高速セントロニクス,IEEE488,AD/DAコンバータ,SDLCカード,ユニバーサルカード,2400bps通信カード,マルチメディアカード(キャプテン,JUST-PC対応他)他 | ||
特徴 |
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備考:xxFは内蔵フレキシブルディスクを装備,xxHは固定ディスクに内蔵フレキシブルディスクを装備したタイプ