【東芝】 MAGNIAシリーズ

東芝が,GSシリーズ後継のPCサーバとして1998年に発表.ミッドレンジ機として,1998年6月にMAGNIA5000,同年7月にMAGNIA7000,1999年3月にMAGNIA5100,同年6月にMAGNIA7010,9月にMAGNIA7010FR,そして2000年6月にMAGNIA7100が発表された.同様に,エントリ機として,1998年6月にMAGNIA3000,1999年3月にMAGNIA3010,同年11月にMAGNIA3020,12月にMAGNIA3030,2000年6月にMAGNIA3035R,同年8月にMAGNIA3100が発表された.さらに,エントリ機よりも小さなスモールエントリ機も,1999年1月にMAGNIA LiTE10,同年11月にMAGNIA LiTE20,2000年11月にMAGNIA LiTE21が発表された.GSシリーズとは異なり,ミッドレンジ機の上位のハイエンド機として,1999年10月にMAGNIA9000が発表された.

GSシリーズの場合と同様に,MAGNIAシリーズにおいても,ミッションクリティカルなシステムへの適用を想定して,スケーラビリティと高信頼性が重要な課題であった.スケーラビリティに関しては,1〜8台のCPUによる対称型マルチプロセッサ機能が実現された.一方,高信頼性に関しては,GSシリーズと同様に,電源装置の冗長化(二重化),RAIDディスクの採用,サーバ監視機能の搭載,クラスタ構成によるフェールオーバの実現以外に,LANカードの冗長化が採用された.また,MAGNIA7010FRでは,GS700FRと同じシステムダウンを回避する技術,クイックロールバック機能(GS700FRではSFR機能)も採用された.

電源装置の冗長化により,電源装置故障発生時にもシステムの停止を回避することができるが,さらに電源装置のホットスワップ機能が提供されていたので,システムを停止することなく故障した電源装置の交換をすることができる.

ディスクとしては,RAID 0,1,5,10,50がサポートされ,さらに,システム無停止でHDD容量を拡張することを可能としたオンライン拡張機能も導入された.また,ホットスペアディスク,ホットスワップディスク機能により,HDD障害発生時の修復,修理の負荷を軽減した.

サーバ監視機能としては,サーバの電源,HDD ,ファン,筐体内温度等の状態を監視するために本体のCPUとは独立に動作するサーバ管理コントローラ(SMC)を標準搭載するとともに,Intel社提唱のサーバ管理アーキテクチャであるIPMIを採用した.これにより,異常が発生した場合,マザーボードのフラッシュメモリに自動的にログが保存されるので,サーバのOSがダウンしてもハードウェアの状態が把握でき, 万一故障した場合でも該当個所が容易に判別できる.これらの情報は,従来からサポートしているプロセッサやメモリなどDMI(Desktop Management Interface)で定義されている情報やRAID構成情報と同様に,MMC(Microsoft Management Console)機能を採用したサーバ監視ソフトでビジュアルに統括的に監視する事ができる.さらに,これらのエラーが発生した場合に,警告をシステム管理者に通知したり,クライアントから遠隔監視したりすることもできる.

クラスタ機能としては,1999年9月に発表されたDNCWAREClusterPerfectとの組合せにより,最大256台のノードの間で,共有ディスクを使用する密結合型クラスタ,共有ディスクを使用しない疎結合型クラスタのいずれの構成も可能とした.

<スモールエントリ機>
  MAGNIA LiTE10 MAGNIA LiTE20 MAGNIA LiTE21
発表時期 1999年1月 1999年11月 2000年11月
CPU Pentium II(350MHz) Pentium III × 2 (700MHz) Pentium III × 2 (733MHz/866MHz)
最大メモリ 512MB 1GB 2GB
最大HDD容量 4.5GB×4台 9GB×8台 30GB×4台
障害対策   RAID RAID
その他 サーバ状態監視・障害通報機能 サーバ状態監視・障害通報機能 サーバ状態監視・障害通報機能
<エントリ機>
  MAGNIA 3000 MAGNIA 3010 MAGNIA 3020 MAGNIA 3030 MAGNIA 3100 MAGNIA 3035R
発表時期 1998年6月 1999年3月 1999年11月 1999年12月 2000年8月 2000年6月
CPU Pentium II × 2
(350MHz /400MHz)
Pentium III × 2
(500MHz)
Pentium III × 2
(600MHz)
Pentium III × 2
(800MHz)
Pentium III × 2
(1GHz)
Pentium III × 2
(700MHz /800MHz)
最大メモリ 1GB 1GB 1GB 2GB 4GB 2GB
最大HDD容量 9GBX4台 18GBX4台 18GBX6台 18GB×6台 36GB×6台 9GB×4台
障害対策 LANカード冗長化
RAID 0/1/5 /10/50
オンライン拡張
冗長化電源
冗長化ファン
LANカード冗長化
RAID 0/1/5 /10/50
オンライン拡張
冗長化電源
冗長化ファン
LANカード冗長化
RAID 0/1/5 /10/50
オンライン拡張
冗長化電源
冗長化ファン
LANカード冗長化
RAID 0/1/5 /10/50
オンライン拡張
冗長化電源
冗長化ファン
LANカード冗長化
RAID 0/1/5 /10/50
オンライン拡張
冗長化電源
冗長化ファン

RAID 0/1/5/10/50
オンライン拡張
冗長化電源
冗長化ファン
その他 遠隔電源投入機能
サーバ遠隔監視
遠隔電源投入機能
サーバ遠隔監視
遠隔電源投入機能
サーバ監視機能
遠隔電源投入機能
サーバ監視機能
遠隔電源投入機能
サーバ監視機能
遠隔電源投入機能
サーバ監視機能
<ミッドレンジ機>
  MAGNIA 5000 MAGNIA 5100 MAGNIA 7000 MAGNIA 7010 MAGNIA 7010FR MAGNIA 7100
発表時期 1998年6月 1999年3月 1998年7月 1999年6月 1999年9月 2000年6月
CPU Pentium II × 2
(350MHz /400MHz)
Pentium III Xeon × 2
(550MHz)
Pentium II Xeon × 4
(400MHz)
Pentium III Xeon × 4
(500MHz)
Pentium III Xeon × 3
(550MHz)
Pentium III Xeon × 4
(700MHz)
最大メモリ 1GB 2GB 4GB 4GB 4GB 16GB
最大HDD容量 9GBX12台 18GBX12台 9GBX12台 18GB×12台 18GB×12台 36GB×12台
障害対策 LANカード冗長化
RAID 0/1/5 /10/50
 オンライン拡張
冗長化電源
冗長化ファン
LANカード冗長化
RAID 0/1/5 /10/50
 オンライン拡張
冗長化電源
冗長化ファン
LANカード冗長化
RAID 0/1/5 /10/50
 オンライン拡張
冗長化電源
冗長化ファン
LANカード冗長化
RAID 0/1/5 /10/50
 オンライン拡張
冗長化電源
冗長化ファン
LANカード冗長化
RAID 0/1/5 /10/50
 オンライン拡張
冗長化電源
冗長化ファン
クイックロールバック(*1)

RAID 0/1/5 /10/50
 オンライン拡張
冗長化電源
冗長化ファン
その他 遠隔電源投入機能
サーバ遠隔監視
遠隔電源投入機能
サーバ遠隔監視
遠隔電源投入機能
サーバ遠隔監視
遠隔電源投入機能
サーバ遠隔監視
遠隔電源投入機能
サーバ遠隔監視
遠隔電源投入機能
サーバ遠隔監視
PCIカードホットプラグ
(*1) GS700FRのSFR機能と同等機能
<ハイエンド機>
  MAGNIA9000
発表時期 1999年10月
CPU Pentium III Xeon × 8
(550MHz)
最大メモリ 32GB
最大HDD容量 18GB×2台(内蔵)
障害対策 LANカード冗長化
RAID 0/1/5/10/50
 オンライン拡張
冗長化電源
冗長化ファン
その他 PCIカードホットプラグ

スモールエントリクラスのPCサーバ MAGNIA LiTE20エントリクラスのPCサーバ MAGNIA3000エントリクラスのPCサーバMAGNIA3020
エントリクラスのPCサーバMAGNIA3100エントリクラスのPCサーバMAGNIA3035Rラックマウント型ミッドレンジクラスのPCサーバ MAGNIA7100床置き,ラックマウントのいずれも可能
  
ハイエンドクラスのPCサーバ MAGNIA7100