1994年11月,基本ソフト(OS)にマイクロソフト社のWindows NT 3.5を搭載する国産初のサーバが,「NEC Expressサーバ Express5800シリーズ」の名称で発売された.新シリーズは,CPUに米MIPS社仕様のRISCプロセッサ「R4400」を採用した3モデル「Express5800/250」(高性能大規模モデル),「同240」(中規模モデル),「同230」(コンパクトモデル),とインテル社製CISCプロセッサ「Pentiumプロセッサ」を採用した2モデル「同150」(大規模モデル),「同140」(中規模モデル)の合計5モデルから構成されていた. OSとしては,全モデル共「Windows NT3.5」が利用可能であるほか,「モデル150」「同140」では,米ノベル社のネットワークOS「Netware3.12J」の利用も可能であった.最大4CPUまでのマルチプロセッサ構成により,高性能,大規模なシステムの構築が可能であること,多様な周辺装置が接続できること,パソコンを統合したネットワークシステムを簡単に構築できること等により中小企業のホストコンピュータから大企業の部門コンピュータまで幅広い分野に利用することが可能であった.
モデル | 230 | 240 | 250 | 140 | 150 |
---|---|---|---|---|---|
CPU | R4400MC (150MHz) ×1〜2 |
R4400MC (150MHz) ×1〜2 |
R4400MC (150MHz) ×1〜2 |
Pentium (100MHz) ×1〜2 |
Pentium (100MHz) ×1〜4 |
2次 キャッシュ |
512KB | 2MB | 2MB | 512KB | 512KB |
メモリ (最大) |
15MB (384MB) |
32MB (512MB) |
32MB (768MB) |
32MB (768MB) |
32MB (768MB) |
HDD (内蔵最大) |
0 (1GBx1) |
0 (1GBx14) |
0 (1GBx14) |
0〜1GB×2 | 0〜1GB×2 |
LAN接続 | 10Base-T | 10Base-T | 10Base-T | 10Base−5/T | 10Base−5/T |