【沖電気】 OKITAC5090のソフトウェア

1961年5月に完成した日本で最初に主記憶装置に磁気コアを全面的に採用したトランジスタ式計算機OKITAC5090は,モニタと呼ばれる基本プログラムは機械語で記述され,業務プログラム(アプリケーションプログラム)はアセンブラ言語または高級言語で記述されていた.プログラム言語としてはOKISAP(アセンブラ),OKIART(FORTRAN),OKIPAL(ALGOL)が開発された.

これらのアセンブルまたはコンパイル,リンケージエディット,機械語化されたプログラムを主記憶装置に格納するプログラムローディングまでを一貫して実行するための磁気テープを使ったモニタが提供された.

また,ユーティリティプログラムとして,次のものが開発され提供された.

  • プログラムローダー
  • 科学技術計算サブルーチン
  • ソート/マージ
  • デバッグツール(チェックポイント,トレーサー)

特筆すべき事項として,本機は国立大学の学術研究用コンピュータとして,東京大学計算センターをはじめ,京都大学,九州大学,小樽商科大学,神戸大学,横浜市立大学,電気通信大学などに納入された.