シャープは,1983年6月に,業界初のUNIX搭載のOAプロセッサOA-8100を発売した.UNIX System IIIをベースに,日本語入出力やファイルアクセス機能を拡張したOA/UXを開発した.本機は下記の特徴を持つ.
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- (1) オフィスに新たなOA環境を創造するため,シリーズ全機種とも,シングル・ユーザ・システムからマルチ・ユーザ・システムまで,柔軟に対応できるシステムになっている.
- (2) OSにはシャープ独自の日本語処理機能を付加したUNIX,CPUにはMC68000を搭載.大量かつ複雑な情報をきわめて高速に処理できる.
- (3) 従来のデータ処理だけでなく,数値データをグラフ化するイメージ処理,日本語ワードプロセッシング処理も対応しており,これらの機能を統合して統合OAを可能にした.
- (4) 通信機能については,独自のローカル・エリア・ネットワーク(SRN)に加えてEthernetに準拠したLANへの発展が可能であり,特定通信回線,公衆通信回線はもとより,回線交換網,パケット交換網もサポートしている.IBM3270/3780/2770のエミュレータの提供により,他社の汎用コンピュータとの交信も可能.