沖電気は,1982年に漢字処理をさらに使いやすくして,国産初のかな漢字連文節変換機能を搭載したOKITACsystem9 V57シリーズ(モデル200/300/500/700)を発表した.同シリーズでは,さらに最大250個のタスクを制御するマルチタスク機能を持つ本格的なリアルタイム処理オペレーティングシステムを搭載して,水平・垂直分散処理が可能なオンライン処理を開発し,ファイル転送もファイルコピーの感覚で行えるようになった.主記憶容量は512キロバイトから最大1.5メガバイト,固定ディスク装置は10メガバイトから80メガバイトと拡張が可能であった.さらに,シートスライド方式のキーボードを標準でサポートし,ペンタッチシリーズの項目入力方式も継承した.
その後,1985年に発表したOKITACsystem9V60シリーズ(モデル350/450/550/650/750)は,AP間通信,リレーショナルデータベース,LANプリンタなどをサポート,オンライン/ネットワーク機能を拡充強化した.1987年にはCPUを強化したV60SXシリーズに受け継がれている.
モデル200 | モデル300 | モデル500 | モデル700 | モデル800 | |
---|---|---|---|---|---|
発表時期 | 1982年9月 | 1984年9月 | |||
CPU | 16ビットLSI | ||||
主記憶容量 | 256KB〜 | 384KB〜 | 512KB〜 | 512KB〜1.5MB | 1.5MB〜2MB |
CRT | 14inchCRT 日本語1000字 英数カナ2000字 |
最大16台, グリーンまたはカラー 14インチ漢字40字×24行 英数カナ80字×24行 |
|||
キーボード | JIS配列 または シートスライド 選択 | ||||
プリンタ(基本) |
日本語プリンタ 漢字 40字/s カナ 120字/s 24×24ドット |
日本語超高速プリンタ 漢字 60字/s カナ 150字/s 24×24ドット |
日本語超高速プリンタ 漢字 125行/分 カナ 220行/分 24×24ドット |
4種類より選択 ET-8300 漢字40字/s ET-8530 漢字60字/s DP-1000 漢字125行/分 DP-2000 漢字240行/分 24×24ドット |
|
外部記憶装置 | FDD 1MB×2 | 磁気ディスク 10/20/40/80MB選択 |
磁気ディスク 80MB×1台〜4台 |
モデル | モデル350 | モデル450 | モデル550 | モデル650 | モデル750 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
主記憶装置 | 素子 | VLSI (256K RAM) | |||||
記憶容量 | 1MB〜2MB | ||||||
フロッピディスク | 5inch | 基本 | 2台 | 1台 | |||
増設 | 1台 | ||||||
8inch増設 | 1台 | ||||||
磁気ディスク | 基本容量 | — | 20MB | 40MB | 67MBまたは134MB | ||
最大容量 | — | 40MB | 80MB | 536MB | |||
CRT |
14インチ(グリニッシュイエロー,グリーン,カラー(7色)いずれか選択) カナ80字×25行 漢字40字×25行 |
||||||
キーボード | JIS配列 または シートスライド 選択 | ||||||
プリンタ |
プリンタ5種類 ラインプリンタ3種類の中からいずれかを選択
|
||||||
ワークステーションの増設 | CRT部 | 〜1台 | 2台〜3台 | 4台〜5台 | 15台〜16台 | ||
キーボード部 | JIS配列 または シートスライド 選択 | ||||||
通信回線(オプション) | 2台 | ||||||
バックアップ磁気テープ | — | 増設可能 |