日本電気は,1978年9月に国内初の対話指導型OS(ITOS)を搭載したNEACシステム150を発表したが,10月に発表したNEACシステム100モデル40,モデル60およびモデル80でITOSを前面に打ち出した.
ITOSを搭載した機種の特長は,コンピュータの専門知識のない人でも業務についての知識さえあれば日常語でのやりとりによって容易に利用できることであり,具体的には,ディスプレイを通じてコンピュータから問いかけてくる質問に「はい」「いいえ」で答え,メニューの中から望みの項目を選択していくうちに,業務プログラムの作成や業務処理が行えるというもの.
その他の特長としては,時代の趨勢であった分散処理を指向し,豊富な通信機能を備えてホストコンピュータとのオンラインシステムを作ることができたことである.
技術的には,MOS型マイクロプロセッサμCOM1600や各種のカスタムLSIを使用して,システムの高性能化,小型化,高信頼性化を図ったことである.
項目 | NEACシステム50 | NEACシステム100 | NEACシステム150 | |||
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モデル40 | モデル60 | モデル80 | ||||
発表 | 1978年9月 | 1978年10月 | 1978年9月 | |||
中央処理装置 | 最大記憶容量 | 56KB | 128KB | 128KB | 192KB | 256KB |
サイクルタイム | − | 800n秒/2B | 600n秒/2B | |||
演算素子 | MOS LSI | MOS LSI | バイポーラLSI | |||
コンソールまたは ディスプレイステーション |
接続台数 | 1台 | 1〜4台 | 1台 | 1〜16台 | 1〜32台 |
画面サイズ | 640字/画面 | 2000字/画面 | ||||
漢字表示 | − | 可 | ||||
フロッピーディスク | 容量 | 243KB/台 | 1MB/台 | |||
接続台数 | 2〜4台 | 1〜4台 | 1〜2台 | 1〜4台 | ||
磁気ディスク | 容量 | − |
16/32MB (オプション) |
16/32MB | 16/32/64MB | |
接続台数 | 最大2台 | |||||
カートリッジディスク | 容量 | − | 2.45/4.9/9.8MB | |||
接続台数 | 1台 | 最大4台 | ||||
シリアルプリンタ |
55 /120 字/秒 |
55 /120 /180 字/秒 |
55 /120 字/秒 |
55 /120 /180 字/秒 |
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ラインプリンタ | − |
100 /200 /400 行/分 |
100 /200 /400 /700 行/分 |
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オペレーティングシステム | − | ITOS-4 | ||||
言語 |
TOOLS-F/N TOOLS-EX |
COBOL, 高級COBOL, 事務用BASIC, FORTRAN, TOOLS-F |