1982年に三菱電機が発表した,32ビットアーキテクチャを採用した初めてのオフコンである.基本ソフトウェアとしては,UNIXカーネルをベースにして新たに開発したDPS10を搭載した.
主記憶には,サイクルタイム450ns,64キロビットのMOS LSIを採用し,最大主記憶容量は8メガバイトであった.動的アドレス変換機構(DAT)とOSのサポートにより,論理空間16メガバイトの多重仮想記憶方式を実現した.入出力チャネルには,プログラム制御チャネル(PCCH),マルチプレクサ・チャンネル(MPX),ダイレクト・メモリ・アクセス(DMA),インテグレーテッド・ストレージ・コントローラ・インタフェース(ISC)の4種があるが,実記憶装置と入出力装置とのデータ転送においても,アドレス変換を自動的に行った.
DPS10では,ワークステーション処理,タイムシェアリング処理,リモートバッチ処理,ローカルバッチ処理に加え,オフコンで初めて,オンライン・トランザクション処理もサポートした.また,リレーショナル型データベースも提供した.