【東芝】 郵便区分機 TT-200

TT-200は,1998年2月の新郵便番号制(7桁化)施行開始時に稼働開始した,道順組立機能を備えた郵便区分機である.丁目番地号,部屋番号など住所の深い階層まで読み取る機能を備えている.

郵便物の自動区分は差立区分(*1),配達区分(*2),道順組立(*3)の順に住所の深い階層までの認識が必要となる.TT-200では 街区(丁目,番地,番,号,棟室番号,部屋番号)に及ぶ深い階層の住所認識によって道順組立レベルの区分が可能となった.開発にあたっては,街区認識は数字が中心であるため読取対象字種は漢字に比べて少ないものの冗長性が少なく,より正確な文字単位の認識が必要であった.また,建物名の記載/不記載,京都市内の上ル下ル等の変則的な通り名表記等の多様なバリエーションへの対応も必要であった.その後,省電力化したTT-210も開発された.

TT-200の基本仕様は次のとおりである.

  • 都道府県,市区町村,街区(丁目,番地,番,号),棟室番号,部屋番号
  • 処理能力:30,000通/時
  • 集積部仕様:区分口数250
  • 整列アルゴリズム:基数ソート法による複数パス区分

(*1)差立区分:差出された郵便物を配達先の地域の郵便局向けに仕分けること

(*2)配達区分:郵便物を担当配達地域ごとに仕分けること

(*3)道順組立:郵便物を配達経路に沿って配達担当者が配達する順に並び替えること


  
郵便区分機 TT-210  

OCRの解説文では,一般社団法人電子情報技術産業協会発行の「OCRカタログ用語集(第2版)」の用語を使用しています.各用語の意味については,本用語集をご参照ください.