【東芝】 郵便区分機TR-17

TR-17は3/5桁の郵便番号に加え,国内の漢字住所読み取りを実現し,配達人の担当受け持ち地域別に郵便物を区分する郵便物宛名自動読取区分機である.TR-17の初号機は1989年,足立郵便局に,翌年2号機が京橋郵便局に納入された.

それまでTR-3/4で確立された郵便番号の自動読み取り技術とその改良により,差立区分(*1)は自動化されたが,配達区分(*2)は依然として人手を必要としていた.東芝の開発したTR-17は,自由手書きおよび印刷活字による2,000種を超える漢字を認識する技術をもとに郵便物の配達区分の自動化を実現した.

TR-17の基本仕様は次のとおりである.

  • 自由手書きおよび印刷活字の漢字2,000字種以上,ひらかな,カタカナ,英数字および記号を認識
  • 読取深度は都道府県,市区町村,街区(丁目,番地,番)の一部,および大口名
  • 6段パイプライン処理により処理速度は20,000通/時
  • 文字認識方式は複合類似度法および輪郭構造マッチング法
  • 集積部仕様:区分口数150

(*1)差立区分:差出された郵便物を配達先の地域の郵便局向けに仕分けること

(*2)配達区分:郵便物を担当配達地域ごとに仕分けること


  
郵便区分機TR-17  

OCRの解説文では,一般社団法人電子情報技術産業協会発行の「OCRカタログ用語集(第2版)」の用語を使用しています.各用語の意味については,本用語集をご参照ください.