1970年に発表された東芝初の16ビットミニコン.
米国インターデータ社の技術を導入して開発され,(1)16個のゼネラルレジスタ,(2)64キロバイトまでの直接アドレッシング.(3)マイクロプログラム制御方式という特長を有していた.これらの特長は,その後の同社のミニコンに引き継がれることとなった.
TOSBAC-40Aは1970年9月に発表されたが,そのすぐ後の12月には,マイクロプログラム強化による命令レパートリ拡大/入出力チャネル機能追加を行ったTOBAC-40Bが発表された.強化はさらに継続的に行われ,1973年のTOSBAC-40C,1975年の40D,40Lと続いた.それぞれの強化ポイントは以下のとおりである.
(1) | TOSBAC-40C |
-論理用MSI採用 | |
-クロック200NS,主メモリサイクルタイム800ns以下 | |
(2) | TOSBAC-40D |
-セグメントレジスタによる主記憶512キロバイト実現 | |
-32キロバイト/ボードのICメモリモジュール採用 | |
-複合系システム | |
耐障害性や拡張性を目的としたシステムで,クラスタ構成と呼ばれている技術. | |
-10進演算などの事務用演算命令の追加 | |
-コプロセッサ方式の浮動小数点演算オプションプロセッサ | |
(3) | TOSBAC-40L |
-1ボードミニコン | |
-3種のLSIファミリーによるCPU論理の実現 | |
ACU(CPU),BCU(周辺バスコントロール),DCU(バスインタフェース) |