三井銀行:オンラインバンキングシステム

我が国の銀行初のオンラインバンキングシステムで,1965年5月より,三井銀行の普通預金窓口業務に使用された.同システムは,支店のテラー用端末から,入金伝票に基づいて取引を入力,中央のコンピュータで処理し,ディスク装置に記憶されている普通預金元帳をリアルタイムで更新するものである.65年中に都内10支店の業務がオンライン化し,68年までに首都圏全支店および大阪支店ともつながった.
同システムは,日本IBMが1964年に稼働させた東京オリンピックシステムで使用された機器と開発経験をベースに構築されたものである.中央装置はIBM1410(主記憶60K字)とIBM1440(主記憶16K字)をそれぞれ2セット用いたデュプレックス構成になっており,記憶装置はIBM1301大容量ディスク装置(記憶容量5580万字)2台,取り外し可能なIBM1311磁気ディスクパック(記憶容量200万字)6台から構成されている.

注:1字=16bit