【東芝】 MK2124FC

1991年にサンプル出荷が開始された大容量130メガバイトの2.5インチ磁気ディスク装置である.

当時は,携帯可能なブックPC市場が急成長を見せていた時期である.ノートPCでは,小型・軽量化,ならびに高性能化が進んでおり,搭載する磁気ディスクに対しても,大容量・高性能化に加えて,長時間のバッテリ駆動を可能にするための低消費電力化が求められていた.

MK2124FCは,高密度記録用の回路を新たに開発することにより,記録密度を従来機種の1.5倍に高めることができた.ディスク2枚の2.5インチサイズとしては世界でもトップクラスの130メガバイトの大記憶容量を実現した.

高性能化を目指して,32キロバイトのバッファ搭載によるデータ転送の高速化と,ボイスコイルモーターと高速シーク制御ファームウェアの採用によるディスクシークの高速化(平均シーク時間17ms)が図られた.

一方,低消費電力化を目指して,低消費設計によってリード/ライト時の消費電力 1.8ワットを達成すると同時に,ディスクへのアクセスが一定時間発生しないと自動的にディスクの回転を止めるパワーセーブ制御が搭載された.

MK2124FCの仕様
記憶容量 130MB
ディスク枚数 2
平均シーク時間 17ms
回転数 3,200rpm
データ転送速度
(バッファ〜ホスト間)
5MB/秒
バッファサイズ 32KB
消費電力
R/W時
スリープ時
1.8W
0.15W
インタフェース PC/AT
外形寸法 厚さ19×幅70×奥行100 mm
重さ 180g

  
MK2124FC