富士通信機製造(現富士通)のトランジスタ式小型汎用コンピュータで1963年3月に完成した.1語計算方式とドラム記憶方式の組合せによる従来の小型機と異なり,可変語長方式採用による1桁計算機と磁心記憶方式(50mil/10μsのサイクルタイムを有する磁心記憶を採用)を特長とし,すべてのデータは1桁で扱われるために,演算装置や各種制御装置が簡略化され低価格化を実現した.200KHz(当時は200kcと表記)の基本クロック制御により520/670μsの加算/減算の演算速度(10進10桁)を実現した.また,記憶容量4K桁・紙テープベースの安価な基本構成から,最大32K桁の記憶容量で磁気テープ,磁気ドラム等を接続した最大構成まで,ビルディングブロック方式により用途に応じた構成を可能とし,中堅企業の事務合理化のためや,科学用としても大学をはじめ各界で広く利用された.1962年11月東京晴海で開催された国産コンピュータの初の総合ショウ「1962年日本電子計算機ショウ」にFACOM 241とともに出展された.また,1964年から65年に開かれたニューヨーク世界博覧会に,日本政府より我が国産コンピュータの代表として推薦され,日本政府館に展示された.