HITAC 10

HITAC 10

HITAC 10


製造年 1969年
製造者 (株)日立製作所
所有者 東京農工大学工学研究院先端情報科学部門
史料所在地 〒184-8588 東京都小金井市中町2-24-16
東京農工大学工学研究院先端情報科学部門(7号館)
公開情報 原則非公開(応相談)
照会先 東京農工大学先端情報科学部門 教授 金子敬一
Tel.043-388-7448(担当:宮島) https://www.eecs.tuat.ac.jp/

 HITAC 10は日立製作所が開発した我が国初のミニコンピュータで,1969年2月に発表された.1語は16ビットのアーキテクチャ.回路素子はオールICで記憶装置に磁気コアを採用.記憶容量は4キロ語から最大32キロ語まで,サイクルタイム1.4ms,加減演算2.8ms,基本命令数16(オプションで12命令追加可能),最大64台までの入出力装置が接続可能.基本入出力装置はデータ・タイプライタで可搬記憶媒体は紙テープ.科学技術計算用に倍長演算機構を備えた.
 モニタ(初期のOS機能),アセンブラ,コンパイラ(FORTRAN,BASIC),各種入出力サブルーチンが用意されており,ソフトの開発効率が高かった.
 小型,低価格,高信頼性,ソフト作成が容易という特徴から広い用途に使われ,個人使用の科学技術計算のほか,機器組込み制御装置として,監視制御,自動制御,生産ライン制御,工作機械やロボット制御,プロッタ制御等の製図・設計,データ通信制御,ガスクロマトグラフィー・蛍光分析・血液分析などの計測器等,多岐にわたって使用された.
 タイプライタ付きの基本構成で495万円であった.