認定基準

2009年3月2日制定
2013年2月8日改訂

 先人の努力の結晶である情報処理技術関連の歴史的文物を将来に長く保存し、次世代人の学ぶよすがとして伝えることを目的に「情報処理技術遺産」を情報処理学会が認定するものである。

[認定指針]

情報処理技術の発展の歴史を示す具体的事物・資料であって, 以下のいずれかと認められるものを認定する。

(1)技術史的成果・製品

  • その時代において独創性または新規性が著しかったもの
  • その時代において性能が格段に優れていたもの
  • 情報処理技術の発展過程において一時代を画したもの
  • 新たな産業分野の創造に寄与したもの
  • 技術的波及効果の大きかったもの
  • 製造技術上特筆すべき工夫があったもの
  • 日本あるいは世界の標準的な技術となったもの
  • 日本独自の技術で他国に類を見ないもの
  • 最初あるいは現存する最古のもの
  • 動態保存されあるいは製造当初の姿をよく留めているもの
  • 意匠上特段の創意があるもの
  • 情報処理技術の継承を図る上で重要な教育的価値を有するもの

(2) 生活, 文化, 経済, 社会に著しく貢献した情報処理技術・システム

  • 国民生活の発展, 新たな生活様式の創出に顕著に貢献したもの
  • 社会、文化と情報処理技術の関わりにおいて重要な事象を示すもの

[認定対象]

  • ハードウェアのシステム,装置,基板あるいは部品など
  • ソフトウェアのソースプログラム(プログラムを記録した媒体あるいは印刷したリストやフローチャート)とその操作マニュアルなど
  • ハードウェア,ソフトウェア,システムなどの研究,開発,実用化に関する記録や成果としてのドキュメント類

なお

  • 通信関係で情報処理と密接な関連のある製品等
  • 外国の製品等で価値が認められるもの

は認定の対象とすることができる。


[認定条件]

 認定に際しては、原則として、対象となる技術遺産の所有者が下記条件に同意していることが必要である。

  • 認定の事実を情報処理学会が公表すること
  • 認定された技術遺産を出来るだけ希望者に公開すること
  • 認定された技術遺産の保存に努力すると共に、これを売却や譲渡あるいは廃棄する場合には事前に情報処理学会へ通知すること

[認定基準]

 以下の各項に該当し、情報処理学会・歴史特別委員会が価値を認めたものを「情報処理技術遺産」と認定する。

  • 上記の認定指針のいずれかに該当するもの
  • 量産製品であっても現存する台数が極めて少ないもの
  • 同様な製品が多数現存する場合は製造年度の古いものか保存状態のよいもの
  • 所有者が認定条件に同意しているもの

なお

  • すでに博物館などに保存・展示してあってもよい
  • 海外に保管されているものも除外しない
  • 所有者が認定遺産と同種のものを、認定遺産と同じと称するのは構わない

[対象とする時代]

 認定の対象とする時代に特に制約は設けない。


[認定の取消し]

 以下のような場合には認定を取り消すことがある。

  • 認定指針にそぐわない事実が判明した場合
  • 偽物であることが判明した場合
  • 損傷が著しく, 遺産の価値がなくなった場合
  • 移譲後の新所有者が認定条件に同意しない場合

[分散コンピュータ博物館]

情報処理技術遺産あるいはそれに準ずる歴史的文物を多数収集・保管している組織は「分散コンピュータ博物館」として認定することができる。
 認定条件、認定基準、対象とする時代、認定の取り消し、などは情報処理技術遺産の認定基準に準ずる。