NECスーパーコンピュータSX-2 パッケージ
| 製造年 | 1985年 |
|---|---|
| 製造者 | 日本電気（株） |
| 所有者 | 日本電気（株） |
| 史料所在地 | 〒183-8501 東京都府中市日新町1-10 日本電気（株） 府中事業場 |
| 公開情報 | 原則非公開（応相談） |
| 照会先 | インフラ・テクノロジーサービス事業部門 戦略・企画室 Tel.03-3454-1111（大代表）
https://www.nec.co.jp/ |
1983年4月，NECはスーパーコンピュータSX-2を発表した．同機は多重並列動作ができる高性能ベクトル演算パイプラインを4セット（演算器数最大16個）使用するとともに，我が国で初めての水冷方式によるマルチチップLSI高密度パッケージなど最新技術を採用することによって6nsという超高速マシンサイクルを達成し，当時の世界最高速である1.3ギガFLOPS（1秒間に13億回の浮動小数点演算）の演算性能を実現した．半導体技術としては，ゲート遅延時間が250psでチップ当たり1,000ゲートの論理素子や，アクセスタイム3.5nsでチップ当たり1キロビットの記憶素子などの超高速LSIを使用している．ベクトル演算パイプライン方式は，DOループで記述された繰り返し演算を単一命令で指示するSIMD命令を効率良く高速に処理するのに適したハードウェアアーキテクチャで，これにより演算性能が飛躍的に向上して核融合や分子科学研究の分野から航空，自動車の設計，さらには気象予報など科学技術用として多岐にわたる分野で使用されてきた．
【SX-2の主な諸元】
- 最大ベクトル演算性能：1.3GFLOPS
- 演算プロセッサ台数：1台
- キャッシュメモリ容量：64KB
- 主記憶容量：128/256MB
- 入出力処理装置 台数：1台
- 総合データ転送速度：50MB/s
- 入出力チャネル本数：最大32本
