製造年 | 1956年 |
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製造者 | 富士写真フイルム(株)(現・富士フイルム(株)) |
所有者 | 早稲田大学 |
史料所在地 | 〒110-8718 東京都台東区上野公園7-20 国立科学博物館 |
公開情報 | 公開中 |
照会先 | 情報・サービス課 Tel.03-3822-0111 https://www.kahaku.go.jp/ |
我が国で最初に稼働した電子計算機である.富士写真フイルム(現・富士フイルム)の岡崎文次によって,レンズの設計計算のために7年の歳月をかけて開発され,1956年に完成した.遺産は計算機本体,水銀遅延線記憶装置,記憶監視装置,既存のタイプライタを改造した出力装置の4点からなる.本体には2極真空管を約500本,3極管を約1,200本使用している.当時はレンズ計算のために多くの女性が二人一組で対数表を片手に,手回し式計算器で計算を行っていた.FUJICは平均して人手の2,000倍の速さで計算ができたと言われている.約2年間にわたりレンズの設計計算に使用された後,早稲田大学に移管されその後国立科学博物館に寄託された.
本体正面左手が算術装置,右手が制御装置である.入力はパンチカード,論理回路のクロックは30kHz.消費電力は7kWで,加算は0.1ms,除算は2.1msである.