パラメトロンアーカイブス

パラメトロンアーカイブスの資料群. 右側はアーカイブスに収録されているPC-1回路図(一部)

パラメトロンアーカイブスの資料群. 右側はアーカイブスに収録されているPC-1回路図(一部)


アーカイブスから 左上:PC-1誕生のとき動作試験に使われたプログラム.手で機械語に翻訳された. 左下:米国特許庁に認可登録されたパラメトロン特許(上の2編).下はフォン・ノイマンの出願した特許で,審査過程で類似性の指摘があったものの,最終的に無関係と判断された. 右:イニシャルオーダーR0のプログラムリスト.アセンブラとローダーの機能をわずか68語で実現している.

アーカイブスから 左上:PC-1誕生のとき動作試験に使われたプログラム.手で機械語に翻訳された. 左下:米国特許庁に認可登録されたパラメトロン特許(上の2編).下はフォン・ノイマンの出願した特許で,審査過程で類似性の指摘があったものの,最終的に無関係と判断された. 右:イニシャルオーダーR0のプログラムリスト.アセンブラとローダーの機能をわずか68語で実現している.


作成年 1953年より
作成者 和田英一 他
所有者 パラメトロンアーカイブス保存会(和田英一 他)
史料所在地 〒113-8656 東京都文京区本郷7-3-1 東京大学 工学・情報理工学図書館 理7号館図書室
公開情報 限定公開(応相談)
照会先 東京大学 理7号館図書室 Tel.03-5841-4277 librarian@is.s.u-tokyo.ac.jp
https://parametronarchives.iijlab.net/index.php?Parametron%20Archives

 パラメータ励振の分周機能を利用して1ビットを記憶させ,3拍励振により多数決論理素子を実現したパラメトロンは,東京大学理学部高橋研究室の大学院生 後藤英一が1954年に発明した.後藤はさらにパラメトロンに適した2周波メモリ,誤り訂正符号を利用した語選択回路を考案し,パラメトロン計算機PC-1を1958年に完成させた.
 PC-1が完成すると,高橋研究室では,初期入力ルーチンを初め,プログラムライブラリの開発整備を進め,PC-1を同研究室での計算機の研究に使ったほか,理学部の研究者の科学計算の利用に供した.
 パラメトロンはその頃,日本電子測器,電電公社,国際電電,日立,富士通,日電などでも研究開発が進められた.
 パラメトロンアーカイブスは,当時のパラメトロン,パラメトロン計算機PC-1,PC-1を利用した物理,化学の研究に関する文献,論文のリストと,その主要なもの,特許,ライブラリプログラムのプログラムリスト,PC-1の全回路図などの集積であり,理学部情報科学科の図書室に保管されている.