PANAFACOM Lkit-16

PANAFACOM Lkit-16

PANAFACOM Lkit-16


製造年 1977年
製造者 パナファコム(株)(現,(株)PFU)
所有者 (株)PFU
史料所在地 〒929-1192 石川県かほく市宇野気ヌ98-2 (株)PFU 本社
公開情報 原則非公開(応相談)
照会先 総務部 Tel.076-283-1212

 国内初の1チップ16ビットマイクロコンピュータの普及を図るため,1977年3月に発売された学習キットである.1975年にパナファコム(現PFU)が開発した国内初の16ビット並列の高性能1チッププロセッサ☆1が使用された.これにより,従来の8ビットマイクロコンピュータに比較して,速度は約2倍,使用メモリ容量は約6割で済むケースもあるなど,優れたコストパフォーマンスを実現した.
 Lkit-16で特にユニークだったのが,(1)簡易アセンブラ入力用のキーボード(2)デバッグが容易にできるコンソール機能(3)データ入出力用のオーディオカセットインタフェース内蔵である.これらを活かした1ステップアセンブラによるプログラム入力の容易さと,当時マイコンのユーザの間で人気のあったTiny BASICの搭載により,エンジニアの卵からマイコンに興味を持つアマチュアまで,コンピュータ知識の普及拡大に大いに貢献した.本体価格は98,000円.主な仕様は次のとおり.

  • CPU:MN1610(クロック2MHz,16ビット並列処理)
  • ROM:1KW(最大2KW)
  • RAM:0.5KW(最大1KW)
  • I/Oポート:MN1630
  • その他:オーディオカセットインタフェース装備


☆1このプロセッサはパナファコムが1975年に独自開発したものであるが,世界的にも1チップ16ビット版が登場したのは同時期である.