TOSBAC-3400

TOSBAC-3400

TOSBAC-3400


TOSBAC-3400用磁気テープ装置(奥),紙テープリーダ(手前)

TOSBAC-3400用磁気テープ装置(奥),紙テープリーダ(手前)


製造年 1972年
製造者 東京芝浦電気(株)(現・(株)東芝)
所有者 京都コンピュータ学院洛北校
史料所在地 〒601-8407 京都府京都市南区西九条寺ノ前町10-5
京都コンピュータ学院 京都駅前校内(京都コンピュータ学院KCG資料館)
公開情報 公開中(要予約)
照会先 総務部 Tel.075-762-2030 https://www.kcg.ac.jp

 KT-Pilotをもとに,東京芝浦電気(現・東芝)と京都大学が共同で開発した科学技術計算用のコンピュータである.1963年末に完成し,翌1964年に発表された.KT-Pilotで実用性が確認された非同期マイクロプログラム方式を採用し,開発過程のアーキテクチャ調整によってソフトウェア開発を容易にするなどのマイクロプログラム方式のメリットを活かした.ただし,いったん完成した後では,ソフトウェア品揃えを優先するために,KT-Pilotのようなアーキテクチャ可変は見送った.非同期制御方式や回路素子へのエピタキシャルトランジスタの採用によって2〜3桁の高速化を実現すると同時に,商用機としては,論理素子数を減らすことによって低価格化を図った.1語長24ビットのワードマシンで,119種の命令セットと入出力制御用の16種のコマンドを持ち,加減算命令実行速度は7.8ms,メモリサイクルは1msを実現した.
 京都コンピュータ学院では1972年にTOSBAC-3400を導入したが,その当時の中央処理装置,磁気テープ装置,磁気ディスク装置,紙テープリーダ,カードリーダ,ラインプリンタ,X-Yプロッタよりなるシステムが保存されている.