製造年 | 1963年 |
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製造者 | 松下通信工業(株)(現・パナソニック モバイルコミュニケーションズ(株)) |
所有者 | 和歌山大学 |
史料所在地 | 〒640-8510 和歌山県和歌山市栄谷930番地 和歌山大学史展示室(図書館内) |
公開情報 | 公開中 |
照会先 | 学術情報課総務係 tosho3f@center.wakayama-u.ac.jp |
MADIC-IIAは,日本のコンピュータ黎明期に松下通信工業(現・パナソニック モバイルコミュニケーションズ)によって開発された,小型の科学技術用トランジスタ計算機である.電気試験所のETL Mark IVをモデルとしたMADIC-Iを1959年4月に試作・評価した後,MADIC-IIの商品化が計画された.大杉欣一郎を中心として独自性を持たせた最初の製品MADIC-IIAの開発が開始されて1961年10月に完成し,日本電子工業振興協会計算センターに設置された.
同機は2進法直列演算方式を使用し,基本回路にトランジスタによるダイナミックフリップを採用した.自社製の磁気ドラムを内部記憶に使用し,レジスタ類もドラム上に配置して使用部品数の削減,小形化,低価格化,高信頼化を実現した.また,全体をデスクタイプにまとめ,操作性の向上を図った.
約50種の科学技術用サブルーチン,シンボリックアセンブラ(SIP),small Algolコンパイラなどが開発され,ハードウェアによる浮動小数点方式とともに,使い勝手を大幅に向上させた.
1963年には本システム一式が和歌山大学経済学部に設置され,計量経済学や統計学の分野における研究・教育に活用された.現在,本体や入出力装置などのシステム一式は同キャンパス内で保存・展示されている.