NEAC-2206

NEAC-2206

NEAC-2206


製造年 1963年
製造者 日本電気(株)
所有者 京都コンピュータ学院
史料所在地 〒601-8407 京都府京都市南区西九条寺ノ前町10-5
京都コンピュータ学院 京都駅前校内(京都コンピュータ学院KCG資料館)
公開情報 公開中(要予約)
照会先 総務部 Tel.075-762-2030 https://www.kcg.ac.jp

 NEAC-2206システムは,日本電気が1962年に発表した,データ処理指向の大型汎用電子計算機システムである.高速の磁気テープ装置,カード入力装置,高速製表装置を使用して,大量のデータ処理を短時間に行うことをねらって開発された.他のプログラムと同時処理しながら,1万件のデータの分類を3.5分で行うこと,種々の入出力機械の構成や性能に対し適応できる制御方式とすること,多種業務の同時処理のために多重処理プログラムの独立性に重点をおいた処理機構とすることを開発目標としている.
 同機はコアメモリを内部記憶とともに,入出力,補助記憶装置の制御にも使用し,これら周辺装置の簡単化とデータ伝送能力の向上,フォーマット制御の電子化を実現した.従来の再生増幅器のほかにメサ・トランジスタを使用した無遅延増幅器などを開発して,高速の並列演算回路を実現するとともに,NEAC-2203の割り込み機能を発展させ,多重プログラミング,リアルタイムの処理機能を充実した.
 大阪大学学内計算センターでは1963年にNEAC-2206を導入し,同年3月より使用した.同機は,2009年8月に大阪大学から京都コンピュータ学院に寄贈され,現在同学院KCG資料館に計算機本体,さん孔タイプライタ,磁気テープ制御装置,磁気テープ装置,高速テープさん孔機が保存・展示されている.