HITAC S-810論理パッケージ

HITAC S-810論理パッケージ

HITAC S-810論理パッケージ


HITAC S-810/20

HITAC S-810/20


製造年 1983年
製造者 (株)日立製作所
所有者 (株)日立製作所
史料所在地 〒244-0817 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292 (株)日立製作所 横浜事業所内
公開情報 原則非公開(応相談)
照会先 http://www.hitachi.co.jp/products/it/portal/museum/

 HITAC S-810は我が国で最初に完成し,出荷された本格的なスーパーコンピュータであり,1982年8月に発表された.複数個の演算器がそれぞれ並行動作する並列パイプライン演算処理,256語×32の大容量ベクトルレジスタ,最大256メガバイトの大容量主記憶と並列主記憶アクセス処理等の技術の採用により,1秒間に6億3千万回の演算を行う当時世界最高速の能力を備えていた.83種のベクトル演算命令を備えることにより,それまでの内蔵アレイプロセッサに比べて,ベクトル処理可能な範囲が大幅に拡大し,高速演算が可能になった.実装技術としては,550ゲート/チップ,0.35nsおよび1,500ゲート/チップ,0.45nsの速さを持つ論理LSIを採用し,ベクトルレジスタにはアクセス時間4.5nsの1キロビットバイポーラRAM,主記憶にはアクセス時間40nsのスタティックRAMを,高密度に集積したハイブリッドモジュールを使用した.Mシリーズのアーキテクチャを包含していたことから,タイムシェアリングシステム機能やセンター運営機能等それまでの汎用システム並の使いやすさが確保され,研究機関を中心に科学技術の進歩を担うユーザに広く利用された.1号機は1983年10月に東京大学大型計算機センターに出荷された.