T1100

T1100

T1100


製造年 1985年
製造者 (株)東芝
所有者 (株)東芝
史料所在地 〒212-8585 神奈川県川崎市幸区堀川町72番地34 ラゾーナ川崎東芝ビル2F 東芝未来科学館
公開情報 非公開
照会先 東芝未来科学館 Tel.044-549-2200  https://toshiba-mirai-kagakukan.jp/

 東芝は世界初のIBM PC/XT互換ラップトップPC T1100を開発,1985年4月に欧州で販売を開始した.それまでのPCはオフィスや家庭で固定して使われていたが,T1100はバッテリ駆動が可能で約4.1kgと軽量のため場所を選ばずPCを使うことを可能にした.
 T1100を実現するために,①複数の汎用ICで構成されていたCPU周辺HW/ディスプレイコントローラをゲートアレイ化,②高解像度LCD,低消費電力型3.5インチFDD等の主要部品は東芝独自開発で小型化,③充電可能なニッケル・カドミウム2次電池で世界初の8時間バッテリ駆動を実現,④2軸クラムシェル機構を採用,LCD/キーボードの衝撃保護を実現,⑤電池駆動では一般的に使用されていなかったDRAMを採用,ローコスト化で普及を促進,などの技術を盛り込んだ.
 T1100の誕生以降,ノートPCはこのクラムシェルという形を原型に,ユーザニーズの変化に技術の進化が答える形で進化を続け,巨大な市場へと成長した.またノートPC市場とともに関連部品産業も成長させることとなった.