川口式電気集計機及び亀の子型穿孔機

川口式電気集計機

川口式電気集計機


亀の子型穿孔機

亀の子型穿孔機


製造年 1905年
製造者 逓信省電信燈臺用品製造所
所有者 総務省統計局
史料所在地 〒162-8668 東京都新宿区若松町19-1 総務省第二庁舎敷地内別棟2階
公開情報 公開中(団体は要予約)
照会先 統計博物館 Tel.03-5273-1187 団体予約 Tel.03-5273-1023
https://www.stat.go.jp/museum/index.html

 1902(明治35)年に「国勢調査ニ関スル法律」が公布された.政府は調査結果の効率的な集計のためには統計機械が必要と考え,そのための機械を国内で開発することとし,内閣を通じて逓信省に照会した.これを受けて,同省電信燈臺用品製造所技師川口市太郎が研究・開発に着手し,その結果,「明治37年人口動態統計調査」の一部集計用として,1905(明治38)年に試作機が完成した.
 本機は,分類機(写真右側)と計盤台(同左側)とからなり,この両機の接続によって分類集計を行う.
 「亀の子型穿孔機」を用いて作成した計牌(入力用カード)を分類機上部の挿入器に挿入し,ハンドル操作することで,中にある分類針(送電針と受信針)がカードの穿孔箇所で接触すると電流が通じ,計盤台の時計型の計器の長針が1目盛り分(1枚分)進む方式となっている.指針は長針と短針からなり,長針は1回転100枚,短針は1回転10,000枚を示し,両針は,1周すると零位に戻る.調査項目ごとの穿孔されたカード枚数はこの計盤から読み取れる.
 現在,この試作機は,総務省統計局統計博物館に保存され,他の集計機器とともに展示されている.