CASE ソフトウェア SEA/I

史料一式

史料一式


マニュアル(一部)

マニュアル(一部)


製造年 1983年
製造者 日本電気(株)
所有者 日本電気(株)
史料所在地 〒108-8001 東京都港区芝5-7-1 NEC本社ビル
公開情報 原則非公開(応相談)
照会先 コーポレートコミュニケーション部 Tel.03-3798-6511

 Software Engineering Architecture/One(略SEA/I)は,NECが1983年に公表した計算機援用ソフトウェア工学体系(Computer-Aided Software Engineering,略CASE)である.実際に小型機市場におけるアプリケーション(AP)開発保守技術を革新した.CASEの嚆矢としての歴史的意義は大きい.
 SEA/Iの特長3点は①個人ワークベンチを越えたチームワーク指向,②ソフトウェア工学駆使,③ソフトウェア・ファクトリである.①は要員の適切アサインメントはもちろん,プロジェクト管理を容易化した.②は工程自動化,仕様の可視化,コンポーネント組立構造化を含む.③はAP生産形態を従来のクラフト生産から,全工程組織的一貫支援のソフトウェア・ファクトリ形態へ改めた.
 小型機市場では,販売店販売が主流で顧客向けに情報システムを完備状態にする負荷は販売店に集中した.しかしSE人材は不足していたので,シェア拡大にはSE過負荷が隘路となった.
 そこで標準APパッケージをベースに,発生する仕様変更要求を,SEA/Iで吸収する(顧客化)方策が採られた.
 個別APをゼロから生産するのではなく,標準APをSEA/I活用で顧客化する発想の転換はターン・キー効率を格段に向上させ,隘路問題解決,SE業務円滑化,事業収益向上をそれぞれ達成した.その結果,中小企業の情報化が促進された.